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現顧問挨拶 嶌信彦

 「ニューウエスタン」(新しい西部開拓地)と呼ばれて欧米からも熱い視線が注がれている中央アジア五カ国の中で、ウズベキスタン共和国は最大の人口を有し、1991 年 8 月、旧ソ連邦から独立してカリモフ初代大統領のもと、全国民が一丸となって建国に取り組んでいる、若さと勤勉の漲る国です。

 日本政府は,ウズベキスタンが独立した年の 12 月にいち早く承認し、翌 1992 年 1 月には外交関係が樹立、1993 年 1 月、首都タシケントに大使館を開設しました。外交面では、日本の積極的な ODA 供与も背景となって両国関係は円滑に進展し、1994 年 5 月にカリモフ大統領の訪日が実現して以来、政治・経済の分野での人的交流が活発になりました。

 このたび、私たちが「日本ウズベキスタン協会」を設立しましたのは、近年、新たな建国の意気に燃えるウズベキスタンの国情やシルクロードの豊かな歴史・文化をテレビの特集番組などで報道する機会が多くなり、現地取材に派遣されたジャーナリストの間から、「ウズベキスタンが独立して以来、30 〜 40 代の若い閣僚、官僚、ビジネスリーダー達が国づくりに励み、なんと、我が国の明治維新や戦後復興に学ぼうと、日本に恋焦がれている熱気が肌で感じられた」と、ウズベキスタンの中枢にいる人たちが日本に熱い思いを寄せている実情が伝わり、併せて民間ベースでも両国の人的交流を親密にする機関を首都・東京に設立すべきだ、との声が強くなっていたのがきっかけでした。

 その後は、独立直後のウズベキスタン共和国の再建に尽力された日本政府の初代大使や外務省の担当部局、ODA の活用で経済の活性化に尽くされた元大蔵省財務官など、同国に深い関係をお持ちの方々から的確なご指導を頂き、さらに駐日ウズベキスタン大使館からも多大なご協力を得て、平成 9 年 11 月 25 日に当協会設立の運びとなりました。また、この間には、終戦直後にウズベキスタンのアングレンやチュアマに抑留された多くの元日本兵の方々にもご尽力頂きました。

 旧ソ連時代には、私たち日本人にとってウズベキスタンは連邦の一地域として比較的馴染みの薄い名称でしたが、最近では、サッカーのワールドカップアジア地区予選で日本の対戦相手国として、若い人達の間にも知名度は一気に高まりました。日本と同じアジア地区に属するウズベキスタンは、中央アジアの他の 4 ヶ国とすべて国境を接しており、過去 2500 年にわたってさまざまな都市文化の花を咲かせてきた中央アジア唯一の国です。

 首都・タシケント(人口 220 万人)は、同国の政治・経済の中心であるばかりでなく、すべての面で中央アジア全体の中心都市としての役割を果たしており、また、古都・サマルカンドやブハラは、近世まで東西文明の交易路として馴染み深いシルクロードのど真ん中に位置して数千年の歴史を刻む文化遺跡も数多く、日本の仏教もインドからサマルカンドを経て伝来しているなど、私たちにとって学ぶべきものが沢山あります。そして何より、ウズベク人が誇りにしている国立ナボイ劇場は、シベリアから強制移住でウズベキスタンに抑留された元日本兵たちが建設に携わり、タシケントの 3 分の 2 が崩壊した二度の大震災でもナボイ劇場だけはビクともしなかったことから、日本人の優れた技術と骨身を惜しまない勤勉性が、今も世代を超えて語り継がれており、このためにウズベク人は、タシケントでなくなった日本人の墓地を造ったほどです。最近では,遺族や元戦友など日本からの墓参団も頻繁に訪れるようになりました。

 一方、産業の分野に目を移しますと、ウズベキスタンの GNP は 219.7 億ドル( 1995 年,世銀調)と日本に比べればまだまだ弱小国ですが、綿花の生産は古くから有名で、生産量は世界第 4 位、輸出では米国に次いで世界第 2 位の地位を占めています。

 また、同国の重要な鉱物資源には金、銀、銅、錫、亜鉛などがあり、この他にも石油、天然ガス、ウラン、石炭、鉄鉱石等の地下資源が豊富で、特に、金の生産量は年間約 70 t と世界第 7 位を占め、埋蔵量では世界第 5 位との調査結果が報告されています。したがって、金の取引は世界的にも有数の規模を有しているとともに、非鉄金属の埋蔵量も抜きん出ており、こうした地下資源の分野では構造改革と民営化が最も進んでいるために、諸外国からの投資は魅力的なものとなっております。
ウズベキスタンは、総人口の 50 % 以上を 19 歳以下の若年層が占めているために労働力に恵まれており、しかも優れた労働倫理をわきまえた勤勉性が特色と言われています。最近、日本政府は、資源の長期的な安定確保を課題に中央アジアを中心とするユーラシア外交に注力する政策を発表し、民間からも大手商社をはじめ関係企業のウズベキスタンへの進出が目立つようになりました。

 日本ウズベキスタン協会は、こうした官民の動向に歩調を合わせ、今後は法人会員・個人会員各位のご意見とご協力を賜りながら、日本、ウズベキスタン両国間の経済、学術、文化における人的交流の推進に積極的に取り組んでいくことが本会設立の目的であり、大切な使命でもあります。この目的を達成するためには、会報の発行や講演会、研究会、座談会等の開催を通じてきめ細かな情報を伝達し、両国友好親善の架け橋としての役割を果たしていく所存でございます。
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