協会の活動状況・会員からの寄稿


『横浜ユーラシア文化館主催シンポジウム』に参加!

《オロンスム文書(もんじょ)》
—モンゴル高原オロンスム遺跡が語るシルクロード東側—

 2005 年日本ウズベキスタン協会が開催した「ウズベキスタン文化交流展」の開催時の交流のご縁で横浜ユーラシア文化館さんからご案内を頂戴し出席してまいりました。
 今回のシンポジウムは 2006 年 12 月 2 日(土)横浜市の関内駅・横浜球場前の ZAIM 別館で開催されました。朝 10 時から夕方 4 時までの長いシンポジウムでありましたが、日本のオロンスム文書の研究に携わる著名な権威ある大学(大谷大学、東北大学、大阪大学、新潟大学、島根県立大学)の研究家 6 名の講演があり、オロンスム文書やモンゴル帝国の意義あるいはモンゴル語などについてとても興味深いシンポジウムでした。
 オロンスムは中国内モンゴル自治区にある遺跡でオロンスムは地名ですが、オロンは「たくさんの」、スムは「お寺」という意味です。チンギス・ハンの建国に協力し、モンゴル帝国—元朝時代( 1206 〜 1388 )に有力だったオングト族の本拠地です。13 世紀、オングトの首長がネストリウス派キリストからカトリックに改宗したことが伝えられています。オロンスムは元が明に追われた際炎上してしまいました。16 世紀はいりアルタン・ハーン( 1507 〜 1581 )により、チベット仏教が導入され、多くの仏教寺が建てられました。オロンスム出土モンゴル語文書は 16 〜 17 世紀の資料です。
 日本においてオロンスムは江上波夫氏らによって戦前 1935 年から数回にわたり現地調査が行われました。1996 年から 2 回にわたり横浜市に江上コレクションが寄贈され、現在文書断片計 134 点が所蔵されています。今後オロンスム文書を 2006 年度中にホームページ上で公開、2007 年度にはデータベースを公開予定と伺っています。
(大平 淳二郎)

【横浜ユーラシア館】:〒231-0021 横浜市中区日本大通 12
(交通アクセス:みなとみらい線日本大通り駅 3 番出口から徒歩 0 分)
電話:045-663-2424  http://www.eurasia.city.yokohama.jp/
2007年3月3日(掲載)
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