協会の活動状況・会員からの寄稿


■□■ ウズベキスタンサッカー事情  ■□■


(週刊 Uzbekistan Today Sergey Danilov )

  将来の明るいウズベキスタン・プロサッカーリーグ

 我が国のプロサッカーリーグが4月1日開幕し、16のクラブチームがサマルカンドやタシケントなど8ヶ所で試合を行った。昨年、プロサッカーリーグが創立され、我が国のサッカーは世界レベルを目指して大きな一歩を踏み出したことになる。
 チーム強化のために外国選手を招き入れるということも、手段として取り入れてはいるが、自らの施設ですぐれた若手を育てることこそサッカー発展のカギと位置づけ、小中学生のサッカースクールやユース代表の育成に努める。また「観客こそ命(いのち)」と考え、競技場の改装や新競技場の建設も行われている。そのため、どの競技場も多くの観客が押し寄せるようになってきている。
 アジアリーグが設立された時、21ヶ国がエントリーした。我が国も、勿論、その一つであり、ウズベクリーグの1位と2位チームが自動的に最終ラウンドに進めることになっている。あと2チームを何とか最終ラウンドに、というのが現在の我が国の悲願でもある。リーグ戦そのものの盛況ぶりはアジアリーグの中では日本に次いで2位だと考えており、このまま進めばヨーロッパレベルに追い付くのもそう遠い先のことではない。

  我が国のサッカーは順調に成長している

 春になっての初日(4月1日)がウズベクサッカーリーグ開始日となっているのが慣例である。例年のように4月1日(日)、メジャーリーグの16クラブチームがトーナメント方式の試合をスタートさせた。場所は、アンディジャン、カルシ、ナマンガン、べカバド、ジッザク、サマルカンド、ザラフシャン及びタシケント。第28回目の選手権がプロサッカーリーグ(PFL)の支援を得て実施されるという事実は、将来に向けて明るい材料となっている。同リーグの会長ファルホッド・ワゴメオフ氏は自信ありげに次のように語っている。
 PFLを創設するのは時間の問題だった。昨年PFLが設立されたことは、我が国のサッカーを発展させる重要なステップである。PFLは単に国内のプロチームの試合を行うだけではない。各プロチームのインフラ、マネジメント、マーケティングやいくつかの他の課題を達成すること、すべてのクラブチームのレベルが国際標準にまで向上し、すべてのチームが短命に終わらず、強力な基盤を築けるよう支援していく使命がある。
 サッカーは観客があってはじめて成り立つゲームである。そして、今日では観客の満足を得ようと選手一人一人の技量を上げると同時に、サッカー競技場の質を上げることに力を入れている。そういう意味で、完全に改装なったパフタコール競技場に行くのは楽しみになっていませんか? カルシのナサフのためにとてもきれいな競技場が建設された!
 ブハラの競技施設はすばらしい。そして、フェルガナの諸条件は年々良くなってきている。ブニョードコールで素敵な施設が建設されたことはよく知られている。しかし、その他の地域では、建設が始まったばかりである。もちろん、収容能のタスクがすぐに解決されるわけではないが、すべてのクラブチームの基盤が、2012年までに国際標準を満たすよう努力する所存である。
 サッカーファンにとって最も関心あるのは、プロリーグが面白くワクワクさせてくれ、そしてどのチームが優勝するか予測がつかないということである。今年のプロリーグに大変注目している。なぜなら、3チームがウズベク代表としてアジア選手権に参加できるが、プロリーグの新しいルールが参加チームに大きな刺激を与えている。かなりの額の賞金をもらえるだけではない。この新ルールは数多くの新しいファンを本拠地の競技場に引き寄せる引き金にもなるだろう。
 今では、どの競技場もガラガラということはない。このことは、我が国のサッカーが進化しはじめた、という証拠でもある。今日、我が国はアジアでは日本に次いで2位である。そして、上位のチームの技量はヨーロッパチームのレベルに近付いている。アジアリーグが創設された時、21チームが参加に名乗りをあげた。そのうち10チームは直接選ばれ、他の5チームはプレーオフで戦わねばならなかった。我が国の優勝チームと準優勝チームが直接最終ステージに残れることが決まっている。我々の目的は4チーム参加である。それは我が国のチームが本土の主要トロフィーを目指してどういうプレーをするか、及び国内リーグの成長次第である。特に、地域のサッカー教育訓練を通しての成長次第であろう。
 今シーズンは少なくとも4〜5チームが互角で優勝を争うだろう。これらのクラブチームは、ずっと前からチーム作りの方策を変えた。外国人選手を招いたり、育成選手作りに手をつけた。共和国サッカー連盟は育成選手作りに多大の関心を払っている。各地域の子供やユースサッカー学校の面倒を良くみること、訓練施設の改善に支援の手を差し延べている。例えば、ヌクスに全天候芝の試合場が誕生したことは悦ばしい。チャガタイにある首都の施設は、国家ユースとジュニア代表のホームグランドだが、サッカーアカデミーに進展するだろう。将来性ある若手の選手たちが、いくつかのそれぞれ異なるクラブに加わり、その内の何人かは代表チームに招かれているという事実は、我が国の進歩を確信させる。それは我が国のリーグが、我が国のサッカーが順調に成長していることの証しである。

(翻訳:浜岡 勤)
2009年05月09日(掲載)
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