協会の活動状況・会員からの寄稿


■□■ ウズベキスタンの環境問題:CO2 削減に向けて ■□■
きれいな空気を確保するための資金

 ファンタジー作家の作品から空気を購入するという動きが、私たちの日常生活に一歩踏み込んできた。その中身は、単に、大気中への有害ガス放出削減に投資するということ、並びにそのような有害ガス排出権を巡って国際間で取引をするということではあるが。

 この方向に関する特別対話セミナーがタシュケントで開かれた。我が国におけるきれいな空気開発実施のプロジェクトに必要な財政的原資をどうやって工面するかを話し合うための本セミナーにさまざまな経済界の専門家が参加した。そのセミナーは、ウズベキスタン共和国経済省の支援を受けた国連開発プログラム(UNDP)によって実施されたものである。

 世界の気候変動に関する国連決議に基づきウズベキスタンも署名した京都議定書によれば、地球温暖化に影響を及ぼす大気中への温室効果ガス……二酸化炭素、メタン、酸化窒素の放出削減量が、先進国といくつかの発展途上国に割り当てられた。京都議定書はまた、温室効果ガスの削減実施がその国の最新技術で達成されること及び他国の削減達成量を買い取ることで達成することを求めた。

 通常とは異質な排出量取引のヨーロッパシステムと呼ばれるこの方法は、EU が創り出した。京都議定書に盛られた排出権取引は、二つの基本的手段に基づいている。一つはガス放出許容の国際間取引、もう一つはガス放出削減取引である。きれいな空気を確保するための開発機構が目指すこれらの削減では、ウズベキスタンのような開発途上国や経済発展国がプロジェクト実施の対象国となり、その財政的支援は主として海外からの投資でまかなわれる仕組みとなる。その仕組みの目的は、京都議定書に盛られた実施内容に従い、工業先進国、その関連出先機関や企業が、温室効果ガス削減に見合うだけの認証された放出削減量を買い取ることである。

 京都議定書で決定された要求に見合う温室効果ガス削減に軌を同じくするプロジェクトは、どのようなプロジェクトであれ、純開発機構を用いて実施しても構わない。そのようなプロジェクトに割り当てられる資金は、議定書に盛り込まれた機構を用いることが、義務付けられている。そのようなプロジェクトとは、例えば、電力、天然ガス、燃料削減などの動力効率化の導入であろう。もちろん、再生可能なエネルギー使用のプロジェクトも上述した内容に関連している。

 ウズベキスタンにおける、純開発機構実施の主たる担い手は、従来からのエネルギーや再生可能なエネルギー、石油及び天然ガス領域、化学産業、都市経済および農業経済である。わが国の純開発機構実施を目的として、ウズベキスタン共和国大統領決議により、省庁間評議会が設けられた。その国家中心母体(National body)として、共和国経済省が指名された。経済省は、どのようなプロジェクトを軌道にのせるかの選択を行い、実施にあたって省庁間評議会の承認を得るよう指示できる。国家中心母体(National body)の仕事は、本分野での省庁間の調整を行なうこと、プロジェクト実施の進行状況の把握、可能性の高い投資家や国際団体……純開発機構最高会議……との交渉を担うことである。

 ウズベキスタンのプロジェクト第 1 号として、上述した国際団体に承認が与えられた。大気中への窒素酸化物削減のプロジェクトを代表する国内化学企業、PC Navoiazot 、Ferganaazot 、Maksam-Chirchik 化学プラントの働き手たちが、わが国のきれいな空気確保に努める指導者たちとなった。NHC Uzbekneftegas 企業は、温室効果ガスで大気を汚染している。現在の抽出技術を用いているその会社の領域では、天然ガスは燃焼することである程度削減され、また輸送中にロスが生じる。Uzkommunkhizmat 庁の廃棄物埋立て地では、いわゆるチップガスと呼ばれているガスが発生している。このことが、なぜ国内経済の担い手である企業の純開発機構プロジェクトに財政的な申し出を行なうとするか、外国の投資家が関心を持つ理由である。

 初期段階で投資したいと決断し、きれいな空気確保に投資する企業は、オーストラリアの Maccuarie 銀行、スウェーデンの Tricorona 社、アラブ首長国連邦の Masdar 社および英国の EDF Traiding 社である。
(翻訳:浜岡 勤)
2009年3月7日(掲載)
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