協会の活動状況・会員からの寄稿
4月19日開催:設立十周年記念ファッションショー特集

「布地を求め,ウズベキスタンへ!」

■ 出発までドタバタ
 当協会は設立十周年記念イベントとして4月19日に文化女子大支援の下,ファッションショーを開催する.しかしイベント開催にあたっては,「ウズベキスタンからの布地調達」が最大の問題である.運良く布地購入はウズベキスタン日本センター(以下UJC)に担当していただいた.

 ただし日本への搬送手続きは当協会が行なわねばならない.もちろん当協会には搬送等のノウハウがない.そのため布地の搬送はハンドキャリーで行うこととした.

 ところが出発前一週間になってハンドキャリーでは持ち出せる布地の量に制限があることが判明(個人で布地を持ち出す場合.生地一種類当たり10mまでと決められている).

 慌ててオチロフ駐日ウズベキスタン大使に「今回の布地調達は,ビジネスではなく日ウ間の文化交流に役立つものである.そのためスムーズに持ち帰らせてほしい」とお願いした.幸いオチロフ大使も快く協力を約束して下さった.

 さらにシャイホフ前駐日大使(現在はウズベキスタン商工会議所会長),在ウズベキスタン日本大使館,UJC,JETRO,JICA,さらには各商社現地駐在所の所長へ緊急時の支援お願いをし,2007年12月19日にようやく出発することができました.

■ ウズベキスタンでも大わらわ
・2007年12月20日
 早朝タシケント空港に着く.毎度のことながらここの税関は込み合っており空港を出るまで2時間はかかった.到着早々この日は終日関係機関への表敬訪問である.
 ところが出発前に手配していた車は手違いで用意されていなかった.そのためタシケント市内の移動は地下鉄を利用.ここの地下鉄は留学生たちが自慢するだけあり,どの駅の装飾も見事である。
 ちなみにどこの関係機関もお忙しい中丁寧な対応をいただき恐縮した.

・2007年12月21日
 ウズベキスタンではこの冬2回目の雪が降った.この日は布地調達のため,UJCの上田さんとラノさんとともにチョルスバザールに出かける.
 事前に上田さんから「バザールは現金払いですから、現地通貨(スム)に替えて来て下さい」と言われ,一千ドル両替したらかなり大きなバッグがギュウギュウになり以後バッグが財布になったのに閉口する(1ドル≒1,300スムである.なお,ウズベキスタンでは1,000スムが額面金額最高額の紙幣である.したがって,一千ドルを両替すると,1,000スム札が1,300枚.その札束には絶句する).

 インフレの止まらないウズベキスタン経済.支払いも札束で払っていくので金銭感覚がなくなってしまった.
 なお布はすべて手織りのため,二度と同じ模様を織ることはできない.しかし,事前に渡していたサンプル通りの布を探そうとして下さったお二人の御苦労に頭が下がる.

・2007年12月22日
 この日は特注の布地染めを引き受けてくれる会社を元留学生のディナラさんとノディルさんと訪ねる.ファリダさんと言う女性がマルギランの女性を指導し輸出向けの製品を作っているそうだ.女性たちの活躍の場が広がると言うことは喜ばしいことだ.

 また,この日は元留学生7名が旧市街のレストランに集まってくれた(FARHODさんはわざわざ2時間をかけて来てくれた).みんな各職場では責任ある部署で忙しく活躍しているようで,日本での生活はまさに青春時代だったのだろう.
 留学生はじめ,ウズベキスタンで出会った皆さんが「ウズベキスタンのために何かをやってくれるのが嬉しい」と言う.是非ともファッションショーを成功させなくてはと思った.

・2007年12月24日
 この日は午後より雪が降り続き,ホワイトクリスマスになった.また,クリスマスプレゼントではないがこの日,ファッションショーの目玉となるホンアトラスの布地を受け取る.これで第一回目の調達が終わった.ホッ!
 ちなみに今回調達した布地の総量は40kg(全長600m)にも及ぶ.

・2007年12月25日
 この日,ウズベキスタンを後にする.心配だった大量の布地の持ち出しについてはウズベキスタン商工会議所のシャリポフ氏(シャイホフ氏秘書)と日本大使館の高橋氏の協力の下,無事手続きを終了することができた.
 なお,日本までの搬送は協会員の金尾さんと分担し,無事持ち帰ることができた.

■ 最後に
 現在,文化女子大の学生達が4月19日のファッションショーため春休み返上の中,ウズベキスタンから持ち帰った布地を使った作品を制作している.どんな作品が生まれるか待ち遠しい.





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 To previous Uzbekistan foreign students. Thank you very much for your splendid help to fetch Uzbekistan fabrics.
 We are sure that "THE FASHION SHOW" of the tenth anniversary event is made to succeed.

(永峯 和恵)
2008年02月16日(掲載)
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