協会の活動状況・会員からの寄稿
「能の鑑賞会」— 文化交流委員会

 9月6日、協会理事の石井伸幸氏よりのご好意で、第二十回「雙の会」に会員とその家族、大使館スタッフの家族、留学生、の三十余名が招待されました。

 いつまでも終わらない“夏”を忘れさせるような、幽玄、静寂な舞台にしばし圧倒され、日本の伝統の奥深さをあらためて認識いたしました。今回で最後ということが残念でなりません。

 おわってから、皆何となく別れがたく誰言うとなし渋谷の街にくり出し“お茶会”となり、会員同士そしてウズベクの方々との親睦を深めました。
以下は、参加してくださった方から寄せられた感想です。(敬称略)


 9月6日、ウズベキスタン留学生の能鑑賞にご一緒させていただきました。演し物は、卒塔婆小町、文蔵(狂言)、船弁慶でした。

 能は40年ほど前に初めて見て以来二度目です。昔、ほとんど言葉はわからないながらも、凛としたものにうたれ、背筋がぞくっとしたのを思い出します。

 今回も言葉は時々理解できるだけでしたが、能の洗練された美しさに感銘を受けました。静御前の背中から、内にこめられた悲しさが、じわりじわりと周囲の空気の中に流れ出て溶けて行くのが見えます。

 留学生のみなさんも、言葉はわからないが卒塔婆小町の老女の演技がとても印象的で感動したと言っていらっしゃいました。日本の伝統的な美意識を感じとっているようでした。能を味わう中で、日本人の感性の奥深いところに触れられたのではないかと思います。(山口 久子) 


 この度は、日本ウズベキスタン協会のご好意により、希少なる機会を与えて頂き心より御礼申し上げます。

 荘厳なる能楽堂に一歩足を踏み入れた瞬間、先ほどまで、具合が悪かったはずなのに、身が引き締まり、又、会場での久しぶりのウズベク語クラスの仲間たちとの再会も手伝って、気分が高揚いたしました。

 易しい解説書つきの卒塔婆小町の観賞後、15分の休憩時間に会員の方が我らの先生アンバールさんに、「眠くありませんでしたか」「小町の気持ちが分かりますか」と尋ねたところ「全く眠くなかったし、小町の抑圧された、女心がよく分かる」とのことでした。

 今時、日本人でも余程の関心がなければ能観賞などの機会など滅多になく、あっても内容まで深く理解することは難しいのにアンバールさんには感心いたしました。私自身も中学生の時に能、狂言もどきを一度、大人になって薪能を友人の説明付きで観賞したぐらいです。正直、狂言は言葉も分かりやすく楽しめますが、能は前もって解説書を読んでおかないと、辛いものがあります。アンバールさんは、日本人以上に日本人ですね。

 能観賞終了後、体調が優れなかったため、協会の2次会に参加できなかったことが心残りでした。今後又、新しい催しが御座いましたら、是非とも参加させて頂きたいと願っております。

 とても楽しい一時を下さり、有り難う御座いました。(古市 ひろみ)


 能の鑑賞会に参加させていただきありがとうございました。能楽堂は大変すばらしいものでした。

 また、終わった後、渋谷のレストランで皆さんと楽しく過ごせたことがとても嬉しかったです。本当にありがとうございました。(ノディル ハイダロフ)
 
2003年10月13日(掲載)
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