協会の活動状況・会員からの寄稿
ウズベキスタン文化交流展報告

ウズベキスタン展に2,000人
留学生シンポ、料理教室など多彩に
 今年度のウズベキスタン文化交流展は、3月8日(土)〜9日(日)の両日、世田谷・キャロットタワーの「トルコ・中央アジア文化展(3月7日〜16日)」の一環として開催した。

 8日はウズベキスタン留学生3人(男子2人、女子1人)と日本人留学生による「アメリカ・イスラム・日本」のシンポジウムトーク。嶌信彦会長の司会で、イスラム圏からみたアメリカ、日本観やイラク問題などについて熱い議論が行われた。留学生は一橋大、ICU(国際基督教大)に勉強中で、3人とも日本語はぺらぺら。イスラム社会の伝統や社会の様子、日本人論などについて興味深く語ってくれた。討論後は会場から多くの質問が出され、交流が深まった。
      
 9日は大使館夫人たちの指導でウズベキスタン料理教室が開かれ、約40人が楽しくウデを振るった(本文末にリンクがあります)。

 このほか、協会員で写真家の萩野矢慶記さんのシルクロード写真展や、ナボイ劇場建設当時の生活を描いた秘蔵の絵を展示し、当時の捕虜生活や強制労働の実情をしのばせてくれた。


 今回の展示会では、写真展とナボイ劇場建設展は3月7日〜16日まで展示を続けた。ウズベキスタン展への来場者は、約2,000人にのぼり、担当の協会員に熱心に質問する人が目立った。世田谷区の生活工房が共催したほか、毎日新聞が後援、トヨタ自動車株式会社が協賛として協力して頂いた。留学生シンポの様子は毎日新聞な3月14日付け夕刊「キャンパル」欄に掲載された。


3月15日の毎日新聞キャンパるに掲載


「作る・食べるウズベク文化」 ウズベク料理教室風景から


■はじめに
 「人は食べる為に生きるにあらず、生きる為に食べるものなり」などと言ってみても人生に食の占める割合は大きいものがあって、皆さん食べ物に対する好奇心は旺盛なようです。昨年開催した文化展での好評を受け、今回の文化展の企画でも当然のように料理教室が挙げられたのでした。

 まず脳裏を横切るのは昨年の料理教室での台風級てんやわんやだった楽屋裏の光景。そこで反省。(反省するから明日がある、猿じゃないんだから!)と言うわけで、今回は大使館の奥様方にメニューの組立、材料の買い出し、当日の解説みなお任せでいこうというずぼら作戦をもくろんだのでした。大使館にお願いに行ったところ快く引き受けていただきこれで今年は楽勝、楽勝と安堵したのでありました。

■通訳はどこだ?
 さて本番の日がやってきました。大使夫人をはじめとする大使館の奥様方はきっちり予定時刻に会場に到着。ところが通訳が来ない!あとからこれにはよんどころない事情があったことが分かったのですがこの時にはそんな事情を知る由もなく、またロシア語が出来る人がそうそこらにいるわけもないのでもう通訳抜きでやるっきゃないこととなりました。大使館の奥様方の幾人かは英語と多少の日本ががお出来になりますが、大使夫人はロシア語しか通じないのです。とほほの気分です。

 大使夫人は例によって五右衛門風呂の子分のような大鍋を抱えて登場です。もっとも今回は事前にこの大鍋が出てくることを察知していたのでお鍋を乗せる為の五徳を確保しこの件に関しては「来なさい、来なさい」と余裕です。
顔触れが揃ったところで早速仕込みに入ります。当日のメニューはと申しますと、まずはラグマン(ウズベク風手打ちうどん)、かぼちゃのソムサ(ウズベク風パイ)、パロフ(炊き込み御飯)それにチャクチャクという名のお菓子と盛りだくさんです。

 大使館の奥様方は事前に分担をきちんと決めてこられたようでそれぞれの役割に分かれて仕込みを始めます。あやしい英語と日本語、それに身振り手振りでコミュニケーションをとりつつ我々協会員も手伝います。よくしたもので料理となると言葉抜きでも何となく通じるものです。今回は分担がはっきりしていたこともあって準備は着々かつ粛々と進行致しました。

■それでも料理は出来ていく
 いよいよ講習生を交えての料理教室開始です。今回は約20名の講習生の参加がありました。ここで大使夫人にご挨拶と簡単な料理の説明を……となるところで、通訳の問題が浮上。結局会場に来ていたウズベクの留学生が大使夫人のロシア語を英語に、その英語を協会員の稲葉さんが日本語にというダブル通訳でなんとか乗り切って(?)あとは百聞は一見に如かずの実践あるのみです。

 生活工房のキッチンはロシア語・ウズベク語・英語・日本語入り乱れての国際会議場状態となりました。それでも講師の先生方の見事な手さばきに見とれ、スパイスの良い香りに酔いしれと和気あいあいの雰囲気のうちに次々と料理が出来上がっていきました。大使館のご夫人達に混じって大使館の男性も飛び入りでラグマンを伸ばす技をご披露下さるというサービスも。実に鮮やかな手際の良さに「男子厨房に入らず」などと言っている御仁に爪のあかでも飲ませたいと思ったのは私ひとりだったでしょうか?

 肉の出汁が良く効いてしこしこした歯ざわりのラグマン、皮のパリパリ、さくさくが心地よいソムサ、ウズベクの香りたっぷりのパロフ、そして食べるとチャクチャクと言う音がすることからその名をとった日本のおこしに幾分似た甘いお菓子。全部平らげた頃にはおなかは一杯になっていました。皆さんウズベクの味を堪能なさったのではないかと思います。

■おわりに
 ウズベキスタンでは今もなお家庭料理の伝統が色濃く残っていて、女性たちは皆料理が上手です。これも国の工業化・都市化が進みアメリカ風のファーストフードが進出してくるに従って変わってくるのかもしれません。それでも料理には単に食べる楽しみだけではなく作る楽しみもあります。こうして共に作り共に食べる場を持つことで互いのコミュニケーションをはかる機会は失いたくないものです。

 今回も昨年同様駐日ウズベキスタン大使館の皆様には大変お世話になりました。ここに厚く御礼申し上げます。またこの場を提供下さった世田谷区生活工房の鈴木さんにも感謝申し上げます。皆様ありがとうございました。
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